七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先での徒然を。

歌武蔵・喬太郎・菊之丞 三人会  於 北区赤羽会館 / 平成二三年九月ニ九日

真田小僧 / 歌る美
禁酒番屋 / 喬太郎

(仲入り)

幾代餅 / 菊之丞
胴斬り / 歌武蔵



赤羽会館は少々高座の位置が高いものの個人的印象は悪くないのだが、
どうも赤羽と云う町自体の放つオーラが苦手である。
苦手な町として真っ先に浮かぶのは渋谷だが、
赤羽も赴くとどうにも気分がドヨ~ンとしてしまう場所なのである。

珍しい組合せだなと思っていたが、この面子での三人会は初めてらしい。

歌武蔵を落語教育委員会以外で聴くのは多分初めてだ。
案外と云っては師に失礼だが、まくらが面白い人だ。
もと力士だから相撲の話題も多い。
大きな体躯と大きな声で細かい毒を吐く。

噺の方は風貌もあってか、女っ気のない噺の方が合っている気がする。
今まで聴いた中では 「植木屋娘」 が印象に残っている。
娘は出て来るがひとことも喋らない。 植木屋の親方の演じ方が良かった記憶がある。

相撲のまくらの後に 「大安売り」 を遣ったことがあった。
出来れば 「佐野山」 をこの人で聴いてみたいが、持ち根多に入っているのだろうか。

今度師を聴けるのは年明け正月下旬の落教委になるだろう。
もう来年の話である。 やれやれ、鬼が哂うぜ。


  1. 2011/09/30(金) 12:50:23|
  2. 演芸など
  3. | コメント:3

小三治一門会  於 よみうりホール / 平成二三年九月ニ七日

平林 / ろべえ
看板のピン / 三三
短命 / 喜多八

(仲入り)

俗曲 / そのじ
うどん屋 / 小三治


15日に鯉昇・生志・三三の会を仕事でふいにしてしまったので二十日ぶりの落語会であった。

小三治一門会は幾つか取ってあったのでこの日の演者が誰だったか思い出せず、
出掛けに確認すると喜多八と三三だったのでちょっと特をした気分で赴いた。
地下鉄で新橋まで行って、銀座三河屋と有楽町のわしたショップに寄ってから会場入り。

喜多八の 「短命」、素振りで見せるところを前に聴いた時より長くやった。
あの面白味は生で見なければ味わえない。
いつもより所作に切れがあったように感じたのは気のせいか。気のせいではなかろう。

小三治。 一門の話をしながら小ゑんの名が出る。
落語に足を運ぶようになって二年余りとまだ日が浅く、家元には縁がない。
そもそもどうしたものか、立川流とは縁が薄い。
他の会を先に取ってあったり券が取れなかったり中止になったり・・・
冒頭の、久々に仕事でふいにした15日の会も生志が含まれている。
自分はこのまま家元談志の落語を一度も聴けないのだろうかと思うことがたまにある。
何となくひとつ穴が空いているようで落ち着かないのだが・・・

・・・小三治の話だった。
「うどん屋」。 もう冬の噺を聴く時季になったかと、つい先日まで夏気分だったのに。
この先取り感はなかなか洒落ていて良かった。
周りに夏好きが多いせいか、行く夏を惜しむ声が高く少々食傷気味であっただけに、
うどん屋の少し濁った呼び声さえも耳に心地よかった。
酔客の振る舞い、語り口が秀逸。 うどんのすすり方も。
いつだったか、TVで蕎麦とうどんの啜り方など一緒だと言っていた噺家がいたが、
この日 小三治の啜っていたのは確かにうどんであった。
箸を丼の上に泳がせてスッスッと立てる音は汁に浮いた薬味葱でも吸っていたのだろうか。
芸が細かく丁寧で見入ってしまう。
やっぱり小三治だな。 そんな満足感のいい夜であった。

個人的には夏よりも冬の噺の方が好きである。 これからが楽しみな時候である。


お開きの後、新橋の美人シェフの所に寄って飲む。
大蒜抜きの水餃子で生ビールを乾して、チリコンカンで赤ワインを飲んだ。
新しく入ったハタチのバイト君の父上が自分と同い歳を分かって酔いがぶっ飛んだ。
何杯飲んでも酔わないので随分とお会計が嵩んでしまった。 やれやれ。

小三治の誘惑には負けず、〆のうどんは食わずに帰宅。
 
 
  1. 2011/09/28(水) 11:42:31|
  2. 演芸など
  3. | コメント:0

山の恵み -渓魚を喰らう-

連休に大町方面で釣ったイワナを蓼科に持ち帰って料理した。

mixi や Twitter で画像アップしたところ数名の方から反響を頂いた。
カテゴリ 「飲んだり食べたり」 が手薄だし、調子に乗って料理の記事でも書いてみようか。
(とは云え写真は一枚しかありませんが・・・)

今回魚は三通りの料理に仕上げた。

ひとつ目は 「塩焼き」

言わずと知れたシンプルな食べ方。 全体と鰭に飾り塩をしてグリルで焼くだけ。
じっくりと炭火で焼きたいところであったが、
夕方から少々お湿りがあって外が使えなかったのでガスグリルでやっつけた。
じっくり弱火で2~30分焼く。腹の中から水分が出なくなったら焼き上がり。
残った頭や骨・尾鰭など、抵抗がなければ背骨を再度焙ってから細かく砕いて、
ふりかけとか出汁粉に再利用出来る。 頭だけ味噌汁に入れたりしても美味しい。


二つ目は 「ソテー&バジルソース」

いつもは小麦粉を塗してムニエルにするのだが、
うっかりその工程を忘れてしまい結果的にソテー。
バターで表面を炒めて程よく焦げ目をつける。
両面焼いたら少量の白ワインを落として蓋をして蒸し焼きにする。
中まで火が通ったのを確認してバジルソースをかけて軽く火を通したら出来上がり。
皿に載せてからドライパセリなど香草を振ると爽やかさが増す。
バジルソースは市販の瓶詰めを使用。
最近は使いきりの小袋タイプ・ディスペンパックもあるので携行して野外料理にも使える。
市販品は結構塩が入っているので魚を炒める際には塩を振らない。
先述のとおり小麦粉を塗した方が香ばしくなり、料理名がムニエルになる。


三つ目は 「トマトジュース煮込み」


iwana-tomao


今回は二つ目に作ったソテーのフライパンをそのまま使用。
魚を敷いて表面を炒め、ほどよく焦げ目をつける。
頃合いを見てトマトジュース(無塩・200~250ml)を注ぐ。
ジュースを馴染ませながらオニオンコンソメ(粉末カップスープ・一袋)を混ぜる。
ジュースとスープの量は魚の大きさ・量で加減する。
(上の分量は20㎝前後の魚3尾で作った際のもの)
スープが溶けたら小さい缶詰のマッシュルームひと缶、好みで豆類を入れて煮込む。
今回はキューピーの袋詰め「サラダクラブ」の
ミックスビーンズ(ひよこ豆、青えんどう、赤いんげん豆)をひと袋(50g)使用。
香り付けにローレルリーフを2枚ほど放り込んでおくと風味が良くなる。
最初に焼くので煮込み時間は10分程度、煮くずれしない程度で良い。
鶏や牛のブイヨンよりオニオンコンソメを使うのは魚の出汁を生かすため。
(オニオンコンソメにも鶏・牛・豚が多少入っているけど)
真っ赤な料理なので彩りに緑色・刻みパセリ(ドライでも)など用意出来たら目にも美味しいかも。


おまけ・「唐揚げ」

20㎝くらいまでの渓魚に小麦粉を塗して油で丸揚げにする。
お好みで塩コショウ、ドライハーブなどを振って頭から頂く。
この食べ方が頭から尻尾まで残すところがないので一番好きだったりする。
今回は二日目にとっておきながらやり忘れたので、生のまま別荘の冷凍庫に入れてきた。
唐揚げなら解凍もので作っても十分美味しく頂けるので、
禁漁期に入ってから今シーズンを懐かしみながら揚げたてを食べようと企んでいる。


ほかにも渓魚の料理法はいろいろある。
高円寺のマスターから教わったもの、自分で考案して未だ試せていないものも。
沢山釣って燻製や胡桃味噌漬けなど保存食も作って紹介したいが、
あいにく釣果が伴わないのでいずれまた。

と云っても、今シーズンはもう終わりだけどね。 来シーズン、頑張ります。
 
 
  1. 2011/09/22(木) 12:22:14|
  2. 飲んだり食べたり
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信州釣行 新しき友と -NAGANO expedition Sep. '11-

15日(木)2315時、予定より15分遅れて東京を出発。
待ち合わせは明けて0430時、0300時には現地に着いて仮眠を取りたいと車を走らせた。
途中休憩を挟んで、目的地に着いたのはドンピシャリの0300時であった。

春に知り合った大町在住の革職人アキラさん。(6月24日・記事)
黒部の麓を走る多くの川に囲まれた環境が羨ましい。
地元の釣友はフライフィッシャーが多く、餌釣りを趣味とするアキラさんは単独釣行が多い。
自分が餌釣りをやると知って、いずれ是非地元を案内したいとのお申し出があったのだった。

アキラさんが選んでくれたのは高瀬川水系の一本。 夜明け前を入渓ポイントへ急ぐ。
外灯一本立っていない不案内な道、不気味な闇夜にどんなロケーションなのか緊張が高まる。
「熊注意」の大看板はいつ見ても気分の良くないものだ。
少し空と山の境が分かり始めた頃、目的地に到着。
しかしそこで車を乗り換える際にシューズを積み替えるのを忘れたことが判明。
急速に白んで行く空の下を引き返して、40分ほど時間を浪費してから漸くの入渓となった。


230916-1
奥に控えるは北アルプスの山稜


明るくなってみると、その川は道路が寄り添うように走っている比較的アプローチの容易なものであった。
しかし水が多い。 それが第一印象。 それでも少ない方らしい。
雪代が入っている時分は渡渉も儘ならないほど流れがきつく、雨が降っても同様とのこと。
雪融け前か、夏以降の好天続きでないとポイントも限られてくる。
土が少なく岩と砂礫で構成された渓は白く、水勢も相俟って雄雄しい印象の渓相であった。

時季は禁漁間近、水温は9℃と低く手頃な川虫がおらず餌はブドウ虫。
尤も、アキラさんは通年ブドウ虫を常用しているとのこと。 地元の流儀は倣わねば。
6時ジャストに入渓、当初は殆ど反応がなかったが小一時間釣り上がると岩魚が走った。
やがてアキラさんの竿が撓り始めると、自分に最初の一尾が上がったのは0840時であった。
岩魚15㎝。 翌日から始まる連休には蓼科の別荘に兄弟友人が揃う。
土曜の晩餐には揃う皆々に渓魚を饗したく、小振りであったがキープすることに。

一尾釣れれば気持ちも落ち着く。 ボウズの呪縛から解き放たれて気持ちも新たに遡行を続ける。
ところどころに獣の足跡。 蹄ではなく爪がある。 しかし形がはっきりしない。
「これはなんでしょうね。」とアキラさん。 キレイな足跡が残っておらず断定が難しい。
いざと云う時を考えれば川岸は道路側を歩きたいがそうもいかないレンジもある。
熊鈴を提げて周囲に気をつけながら目線は竿先から外せない。 忙しいものだ。


230916-2
砂地の岸には獣の足跡・・・アキラさんは熊に遭ったことがあるそうだ


その後14㎝の岩魚をリリースして更に釣り上がっていると、仕掛けが小さいのではとの指摘が。
確かにアキラさんの仕掛けは大きい。 道糸1号・ハリス0.6号・錘 B or 2B・鉤7号。
見た目の迫力だけでも自分の仕掛けの倍はある。 沢山用意があるからと譲って頂く。
その仕掛けが功を奏したか、その後18㎝、21㎝、21㎝と11時までに計4尾の釣果を上げることが出来た。
翌日から蓼科で過ごすメンツは総勢6人。 人数分には満たないが、気分も含めて悪くない成績である。

どうにか遡行して来た渓相も、昼前のタイミングで荒々しさが目立ち始める。
更に遡行も可能だがそこから暫くポイントが乏しくなるとのことで、
シェッドを間近に見上げる脱渓ポイントで納竿と相成った。
アキラさんは9尾の釣果を上げていた。


230916-3
イワナ釣果 キレイな魚体である


腸を抜き車へ戻ると、アキラさんがご自分の釣果を進呈して下さった。
これで皆に十分行き渡る数になった。 幾つかの料理法を考えねばと贅沢な思案に頭が切り替わる。
彼の自宅に戻りながら幾つかの入渓ポイントを車で巡って説明を受ける。
高瀬川エリアは大きな河原にトロ場も多く、本流域はフライやルアーの釣り人も多いらしい。
次回は解禁直後、雪代が出る前の雪原の河原でご一緒しましょうとお誘いを受ける。
魅力的なお話に鼻の穴もふくらむ。
まずは今シーズンが終わるまでに約束を果たしてご一緒出来たのが何よりであった。
来シーズンからはアキラさんにも色々と楽しみな条件が揃うとのことで、
再訪を約束して初秋の風吹く大町をあとにしたのであった。


230916-4
シェッドを歩くアキラ氏・シンプルな装備でお洒落である 竹魚篭がいかす!


十分な釣果に蓼科では数合わせが不要になったため、釣りたい誘惑に耐えつつ、入渓は自重した。
釣果のプレゼントは嬉しい限りだが、この辺はちょっと複雑な気分であった。
連休最終日の早朝に土産用と称して釣ってみようかとも思ったがそれも思い留まった。
出来得れば、禁漁までにあと一度、マスターと遠征出来れば大団円なのだが・・・さてどうなることやら。


今回のツーリング <期間:4日>

  走行距離:707㎞     走行時間:13時間27分
  平均時速:52.57㎞/h  平均燃費:13.4㎞/L
 
 
  1. 2011/09/21(水) 12:18:20|
  2. 旅や野遊び
  3. | コメント:2

“ はやくも ” で “ ようやく ” で “ まだ ”

三月一四日。

震災の週末が明けた月曜日、スタジオジブリは作業を中断してスタッフの自宅待機を決めた。
しかし監督・宮崎駿はそれに対して猛烈に反発する。

「生産現場は離れちゃダメだよ」
「休んでしまった方が混乱だ」
「こういう時こそ神話を作んなきゃいけないんですよ 多少揺れても作画してたって」

翌日にはスタッフが集まった。 そこに宮崎監督が差し入れを持って現れる。

見れば町のパン屋さんのそれと分かる、手作りカレーパン。
スタッフのひとりがそれを手にとって 「あったかい」 とつぶやいた。

宮崎駿・吾朗親子を取り上げたNHKの特番でのワンシーン。

それを見て、あぁ、これはスタッフへの労いだけに差し入れられたのではないんだなと。
震災直後も、パン屋はカレーパンを作りつづけた。 パン屋はいつもどおり自分の仕事をしてるぞ。
監督はそれを伝えたかったのではないのだろうか・・・

「こういう事態が起こった後の日本に堪えられる映画を作れるかどうかだから」


何かことが起こった時に、人は浮き足立ってしまう。 どうすればいい?
別に何か特別なことなどしなくても良いのではと考えさせられた。
逆に停滞してもいけないけれど。
与えられた環境下で、出来得る限りいつもどおり仕事をする。
それが社会を動かすと云うこと。

何もかもを放り出して現地に駆けつけ、ボランティアに励む義勇もあって然るべき、頼もしい行いに敬服する。
しかし自らの居場所に踏み止まって任務を粛々とこなして行くのも、尊く誇らしいことなのではとも思う。

三月中旬、自分は途轍もなく忙しかった。 11日も夜中まで図面を書き続けた。翌日も、そのまた翌日も・・・
今はその図面で現場が動いている。 色々なものの確保・調達が難しい中、工期を厳守すべく皆が働いている。
そうしたことが、とても大きな括りの中で未来を築き上げているのだと信じたい。

あれから半年、これからも焦らず怠けず日々を努めて行こうと思う。

  1. 2011/09/11(日) 13:40:11|
  2. 徒然なるままに
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『 わたし、ラジオの味方です2 』 喬太郎独演会  於 日経ホール / 平成二三年九月八日

寿限無 / 恋丸
死神 / 喬太郎

(仲入り)

番組公開収録 : 喬太郎・広瀬和生・恋丸

 5分で演る / 喬太郎
  長屋の花見
  まんじゅうこわい
  井戸の茶碗
  芝浜

寝床 / 喬太郎



思った以上に収録寄りな落語会だった。・・・これは落語会かな?

英亭恋丸 。“ はなぶさてい ”と読む。 正体は東京FMの柴田幸子アナウンサー。
普段TFMをよく聴くので声には馴染みがある。ほど遠い席から見て、なかなか可愛らしかった。
さすがに喋りがとても滑らかで感心。 けれど、ご隠居の演じ方が女将さんみたいになっていた。
前座にしては少し長かったか・・・喬太郎がTFMでやっている番組のアシスタントなので、
所謂、普通の落語会の開口一番とは趣向が違うのだろうと解釈しておこう。

喬太郎の 「死神」、一年ぶり。 細かいくすぐり以外は多分前の時とさほど変わらず。
一番初めに自分の息子のロウソクを見つけた男に、
「そういう奴だから声をかけた」 と死神が言うところが師の遣り方では印象深い。

仲入り後の公開収録、それぞれ5分ずつで四席はイベントならではの趣向。
師の 「井戸の茶碗」 は一度きちんと聴いてみたいと思っていて、
5分少々で聴かされると逆にフラストレーションが溜まってしまった。 縁があったら、また。
やったことがない 「芝浜」 はかなりの脱線ぶり。 立川流には聴かせられないと笑いをとった。
この辺の暴走ぶりは独演会でしか見られないであろうだけに、貴重と云えば貴重な体験であった。
出囃子にメタルを使うと云う実験的趣向だったが曲がちょっと長過ぎ、噺に被って冒頭が聴き辛かった。

「寝床」 はけっこう当たる根多だ。
幾人かの噺家で何度も聴いているが、実際それほど好きな噺ではない。
昨日は時間が押して少々短めに遣ったので、却ってさらりと聴けて悪くなかった。
七月に喜多八が遣った時も結構さらりと流すところがあって気持ちが良かったのを憶えている。
菊之丞、文左衛門あたりはかなりネットリと遣っていた記憶がある。
人それぞれなのが落語の面白さだ。 好きな噺家、好きな噺、そしてそれぞれの組合せ。
無限の広がりに趣味の深さを感じた秋の入り口のひと夜であった。
 
 
  1. 2011/09/09(金) 11:43:50|
  2. 演芸など
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『 通ごのみ 鯉昇ひとり会 』 鯉昇独演会  於 日本橋社会教育会館8階ホール / 平成二三年九月二日

無学者 / 吉好
元犬 / 鯉橋
質屋庫 / 鯉昇

(仲入り)

ねずみ / 鯉昇


かねてより鯉昇をたっぷり聴いてみたいと思っていたが、
普段チェックしているチケット情報が偏っているせいか師の独演会をなかなか見つけられなかった。
今回、漸くの念願成就。 この会は三月にも開かれたらしい。 今後も要チェックである。

「質屋庫」 は素晴らしかった。 熱演であった。
鯉昇はいいな、好きだなと思っているが、きっと自分は師の本当の良さをまだ理解していないのだなと思った。
これが冠にある通ごのみの所以なのかも知れない。 自分はまだまだだなと思わざるを得ないのである。

夕刻、チケットを財布に入れながら ふと 「ねずみ」 が聴きたいなと思った。
以前にも聴いたことがあるが師の甚五郎はなかなか雰囲気がある。 飄々としていて人当たりが優しい。
それに加えて子供の演じ方もなかなかの愛嬌だから、この噺が填まるのだった。

そうは云っても何十何百とある持ち根多からそれを引き当てるのは無理と云うもの。
ところが仲入り後、まくらは師の地方興行の思い出話から昔の旅の話になり、
名人名匠と呼ばれる人の気質について話題が流れる。
これはとひょっとしてと思ったところ “おじさん おじさん、おじさんは旅の人ですか?” である。
快哉、これはかなり嬉しかった。

初の鯉昇独演会、凄い 「質屋庫」 と聴きたかった 「ねずみ」 で満足まんぞくな一夜であった。


おまけ:四つ前の席に座ってた女の人がかなり好みのタイプだった。
 
 
  1. 2011/09/03(土) 11:30:05|
  2. 演芸など
  3. | コメント:0

goodspeed-4WD photo garage

春先にサインアップだけして、ほったらかしてあった Webアルバム。

goodspeed-4WD photo garage  都会から山河海島まで、日々の情景を切り取ります。

まだ使いこなせてないんですが、これから少しずつ活用して行こうと思います。

手始めの初アップロードは夏休みのスナップショット 「盛夏逍遥-'11」 。 ご高覧に供します。

またアップしたらこちらでご案内いたします。 ・・・いつになることやら。
 
 
 
  1. 2011/09/02(金) 17:04:31|
  2. フォト・キネマ・アートとか
  3. | コメント:0

『 エッセンシャル・キリング 』 -ESSENTIAL KILLING-  於 シアター・イメージフォーラム スクリーン1

アフガニスタンの荒地で米兵を殺害して捕虜になった男ムハマンド。
北方へ移送されるも護送車が事故を起こし雪深い厳寒の森へと逃走を図る。

ただひたすらにムハマンドの逃走を映し出す。 延々と。
ひとり無言で移動し続ける彼を追っているので台詞が極端に少ない。
恐怖に怯え、寒さに凍え、飢えに苦しむ姿を延々と映し続ける。

見ていてふと疑問が湧く。 彼はどこへ行こうとしているのか、進むべき方向が分かっているのだろうか。
時たまにカットインする彼の妻子らしき母子の姿や中東の町並み、そしてアザーンに似たジハードを賛美する歌声。
それは彼の思考の断片を表しているのだろうから、彼に懐郷の思いがあるのは顕かだが、
今自分がいる場所さえ分からない中、何を根拠に方向を定めて移動しているのだろう。


ek
(C)Skopia Film, Cylinder Production, Element Pictures, Mythberg Films,
Syrena Films, Canal+ Poland. All rights reserved.


暑く乾いた故郷は遥か遠く、その距離と障害を克服して帰還出来るほど彼はスーパーソルジャーではない。
ただ、自分を虜にしようとする者に囚われたくないと云う恐怖だけが彼を移動させ続けている。
動き続けることで何かヒントを掴もうとしていたのかも知れない。

逃げるために人を殺し、蟻や木の皮を食べ、時には赤ん坊を連れた女を襲い母乳まで貪る。
やがて一軒の家に辿り着き怪我の手当てを受けるも、馬一頭を宛がわれ再び雪原へと見送られる・・・

結果は見えている。 彼は助からないだろう。 助かる要素がそっくりと抜け落ちている。
唯一、再び捕えられれば何かしら次の一手が見つかったかも知れない。 しかしそれを頑なに拒絶しているのだから。
ラストは直接的ではないが彼の終わりを表している。 静かでソフトだが、なかなか印象的なラストシーンだ。

いくぶん退屈ではあったが、こんな映画もたまにはいいか。


 
  1. 2011/09/01(木) 12:14:47|
  2. フォト・キネマ・アートとか
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 良速

Author: 良速
  
 
- りょうそく - と申します。
 
九山八海  花鳥風月
東奔西走  南船北馬
美酒嘉肴  羽化登仙
歌舞歓楽  一竿風月
謹厚慎重  天空海闊

そんな感じでまいります。

.......................

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