七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先でのよしなしごとを。

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『 みなと毎月落語会 』 三三独演会 於 麻布区民センター区民ホール / 平成二四年五月二九日

金明竹 / 市也
湯屋番 / 三三
三人旅 / 三三

(仲入り)

五貫裁き / 三三


夜には荒れ模様の予報に折畳み傘を捜す。 僕は山口瞳ではないから。 しかし探せど探せど見つからない。
もう出ないと間に合わないところまで来て財布を入れようと鞄の中を覗くと傘が・・・。

麻布区民センターの落語会も久々だ。
傘の一件で時間が押したので外苑東通りのセブンイレブンに寄ったが、
手っ取り早くて便利なゼリードリンクが置いていない・・・珍しいコンビニだな。 別の物を買って会場入り。
C列だったので前から三列目かと思いきや、スタッキングで い・ろ・は・に の四列が前に。
都合七列目であったが、上手側で左が通路際だったのでなかなかの良席であった。

一席目は先日菊六で聴いた 「湯屋番」。菊六の時の印象が今ひとつだったので聴き直しの気分。
少々運びも違ったが、柳家と古今亭の違いなのかどうか・・・そろそろ その辺の見識も持たねばと思う。
菊六は番台から転げ落ちて這い上がるところでプツリとサゲたが、
三三は下駄が無くなって順送りするよく聴くかたちだった。 

時折空調の風切り音が大きく、三三もそれをイジッて隙間風が吹いていると笑わせる。
サーモが働いて風速が一定域に入るとダクトが鳴るようだ。 仕事柄、こう云う不具合が凄く気になる。

二席目は下がらずに 「三人旅」。 「二人旅」 は聴いたことがあるがこれは初めて。
調べると連作長編 「三人旅」 の 「小田原」 の件の一部になるようだ。
昔は、東海道五十三次の宿場一つ一つに対応した噺が存在したらしい。
現在は 『発端』 『旅立ち』 『朝這い』 『鶴屋善兵衛』 『おしくら』 とほぼ五つに分かれている。
『おしくら』 はまさに三三で聴いたことがある。
師は小田原出身だし、この一連の噺に愛着があるのかも知れない。

トリ根多は 「五貫裁き」。 これも初めて聴く噺、政談もの。 大岡裁きだ。
先日扇辰で聴いた 「さじ加減」 同様、大家が活躍する噺だった。
しかし悪役となる質屋・徳力屋が少々気の毒だ。
大家が店子の八五郎の味方をして切る啖呵も分からぬではないが、
最初に徳力屋から貰った一銭をはした金と逆ギレして投げつけ、徳力屋に手を上げたのは八五郎だ。
いくら八五郎が恩義のある人の孫とは云え、徳力屋にしてみればその来訪で災難に巻き込まれた感もある。
最後は和解して徳力屋も善人な振る舞いを見せるが、単純に目出度しメデタシとは思えぬ噺だった。
噺と云うのは遣り方で運びも違うもの。 その違いで溜飲が下りるか否か。
いずれ別の噺家でこれを聴く機会が来るのを待ちたい。

さてお開き。 以前ならこの会場の後は西麻布の大将の店へ寄るのが定番だったが、その店も今はない。
その同じ場所に新しく出来た店にも先日行ってみたので早速再訪する手もあったが、他の店も色々と頭に浮かぶ。
芋洗坂の赤提灯や墓地下のラーメン屋、或いは数駅戻って千駄ヶ谷の懐かしい店などなど・・・。
候補を辿りながら連想が地元駅まで戻って来て、先日まで改装で休んでいた居酒屋のことを思い出す。
あすこにするかと地下鉄で戻ることにして、鳥居坂とは反対方向へ歩き出した。

それにしても落語の後に六本木交差点へ向けて歩くというのは風情のないものだ。
三三が纏わせてくれたイイ感じの江戸の空気が、ケバケバしい喧騒に剥ぎ取られて行く。
大将の店へ目掛けて麻布のお山を上ったり下りたりしていた頃が懐かしい。
静かな元麻布の住宅街の坂道を少し汗ばみながら歩くのは、落語の余韻に浸るのには良い時間だった。
そんな郷愁を胸に地下鉄に揺られて地元まで戻ってみれば、お目当ての店は定休日なのであった。 涙なみだ。


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  1. 2012/05/30(水) 12:01:19|
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