七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先での徒然を。

『 DOURAKUTEI 出張寄席 【笑】~今回は「酒」の噺~ 』 兼好・一之輔 二人会 於 座・高円寺2 / 平成二四年一〇月二九日

牛褒め / 一力
野ざらし / 兼好
粗忽の釘 / 一之輔

(仲入り)

蝦蟇の油 / 一之輔
木乃伊取り / 兼好 


春の大抜擢からおよそ半年、そろそろ静かな真打生活に入っているだろうか。
次のふたりが真打披露興行の真っ最中であり、一之輔の昇進が随分前のように思える。

世間の人気具合に比べると自分はそれほど贔屓でもなく、一之輔を聴く機会は多くない。
我が旬の兼好などと合わせ聴くと、尚更に好みでないことを思い知る。
評価の高い噺家だから、こちらの耳力(そんな言葉はないだろうが)が足りないのだろう。

テーマが酒の噺。
それぞれ二席ぐでんぐでんでは聴く方も辟易するだろうと、一席ずつと話し合ったとのこと。
一之輔は 「 蝦蟇の油 」、酔っ払いと云うよりは飲み疲れしたような演り方であった。
兼好の 「 木乃伊取り 」 は浮かれ酒と云った感じ。 噺自体がヘベレケになるもなし。

果たして興行主の意向がどれほど反映されたか。
「 禁酒番屋 」「 二番煎じ 」「親子酒」 「試し酒」・・・ベタな噺は幾らでもある。
今宵のテーマは酒だなと、そう云う趣向を大いに気に掛けて足を運ぶ客がどれ程いたのか。
その場でそう云う趣向を改めて宣言されてから聴くとちょっと身構えてしまう。
そのせいか同じ噺を聴くにしてもどこか大らかさに欠けてしまう感じがなくもなし、であった。

そんな煮え切らない気持ちで会場を後にして、日本酒を飲みに行く。
先日友人に連れて行って貰った高円寺の新規の店。
日本酒とそれに見合う肴を色々と揃え、ちょっとした食事もある小さなカウンターの店だ。

まずはCOEDOビール、その後お勧め辛口の純米酒を冷で。
肴は銀鱈の香味漬けとか何とか・・・西京焼き風の焼き魚。
それから公魚の天ぷらを頼みつつ、お勧めの燗酒を頼む。
公魚の天ぷらに合う燗酒と、燗酒としてお勧めのとどっちが良いですかと問われ燗のお勧めでと。
やがて、お湯を張った土瓶風の中に燗のお銚子が浸かっている変わった器とタイマーが並ぶ。
どうやらピピッと鳴ったら飲み頃のようだ・・・むむ、きちんとした燗酒に凄ぶる気分が盛り上がる。
押し並べて居酒屋は燗酒を軽視する傾向がある。 それが気に食わない。
果たして供された燗酒はなかなかのもの。 ムッとしたところがなくツゥと喉を滑ったものだ。
肴と酒を天秤にかけられたのでこの燗酒にお勧めの肴はどれだったのかと訊くと、
太刀魚の塩焼きを用意していたとのこと。 なるほど美酒佳肴、どちらも引き立ちそうだ。
次回はお勧めの燗酒とそれに合う肴をお勧めで出して貰おうと心に留めて店を出た。

予定通り11時には家路についたのだが駅前でマスターの所の常連五人に鉢合わせたのが運のつき。
カラオケスナックに付き合って電車がなくなり、酔い覚ましに小一時間かけて歩いて帰宅。
寒くなってからの夜歩きは久々で気持ちよかったが、予定外の二軒目の出費は少々痛かった。
 
 
  1. 2012/10/30(火) 23:59:00|
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『 小三治 一門会 』 小三治・三三・そのじ 於 めぐろパーシモンホール / 平成二四年一〇月二八日

初天神 / ろべえ
錦の袈裟 / 三三

(仲入り)

端唄 / そのじ
都都逸 / 小三治・そのじ
 
禁酒番屋 / 小三治


日曜の昼下がりに落語を聴きに行く。 いつもと違ってゆったりとした気分である。
東横線の都立大学駅界隈は落ち着いた雰囲気で地元とはちょっと違う空気感、
小洒落た喫茶店に煮込みハンバーグランチが1500円とある。 ・・・高いな、だいたい目黒は秋刀魚だろ。

小三治は一門会のかたちが目立つようになった。 年齢や役づきからいろいろと負担減なのかも知れない。
そろそろ弟子達との時間を多く持ちたいと思うようになったのかもと、勘繰ってみたり。

そのじが下がろうとした時に周囲の拍手の調子がちょっと変った。
斜め前の男性客の大きな頭で見えなかったが、小三治が登場したのがその理由だった。
高座から座布団をおろし小三治、そのじが並んで毛氈へ直に座る。
“ この子はですね・・・ ” そのじについて由無言をポツポツと話す。 如何にも昼下がりのお喋りである。
とは云え、恐らく夜の一門会でも最近はこんな趣向でやっているのだろう。
隣に座る弟子についてあれこれと話して、最後に都都逸を一節唸る。

遠く離れて 切れたとみせて 手繰りゃまた来る 凧の糸

ひとしきり拍手を浴びて “ では後ほど。 ” と満足そうに下座へ消えた。 なかなかいい感じであった。 

少し間をおいて再登場。 今度は三三の入門について思い出話。 そして自分の若い頃の話。
師匠・小さんにひと言 “ お前の噺はつまらねぇ。 ” と言われたことが忘れられないと。
どこがどう悪いのか、何をどうすればいいのか、それは教えてもらえない。 そこを自分で考える。
暗中模索であったが、いつか師匠に言われた演じてる人の料簡になれのひと言を手繰って励んだと。
実際の稽古は圓生によくつけて貰った。 折れ釘にぶら下がるカタチまで細かく教えて貰った。
しかしそのカタチばかりを覚えて出来た気になってしまうと、
折れ釘にぶら下がっている人の気持ちが入らないからダメだと云うのが小さんの教えであったと。

“ もう誰も教えてくれる人がいなくなりました。 ” “ それでもお客様から学ぶことは多い。 ”

年長者になるとはそう云うことなのだろう。
それでも自分の方を向いてくれる人が居るうちは、そこに学ぶべき何かが埋まっていると云う事か。
少し、自分の仕事や生き様について顧みさせられる、そんな小三治翁のひと言であった。
 
 
  1. 2012/10/29(月) 23:59:00|
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『 人形町噺し問屋 その34 』 兼好 独演会 於 日本橋社会教育会館 / 平成二四年一〇月二三日

(ご挨拶) / 兼好
狸の札 / まめ緑
辰巳の辻占 / 兼好

(仲入り)

曲独楽 / 南玉
三軒長屋 / 兼好


会場こそ違え、二日続けて茅場町で降りる。 到着すると受付がちょっと滞っている。
当日券目当てで来たお二人連れに連席が用意できないような、そうでないような問答。
それほどに埋まっているのか・・・自分はまだ数えても七度目で、それなりに人出を見てからの客の筈。
昔からお運びのお客にはこの盛況はさながら「お菊の皿」なのではと勘繰ってみたり。

先月は噺し問屋がお休みだったので二か月分世情(事件)が溜まってしまったと、恒例のご挨拶。
ノーベル賞の山中さんは庶民的で良いと。 島津の田中さんのことを思い出す。
文治の襲名披露に呼ばれた話。 円楽一門としては定席の外様感が何ともいえないらしい。
それはそれで貴重な体験であるとも。 鈴本で兼好、なんて聴いてみたいものだ。

前夜の扇の開口一番が相変わらずだったので当夜のまめ緑の安定ぶりが目についた。
来月下旬で前座まる三年のようだ。 このコはいいかも知れない。

「三軒長屋」の鳶政のおかみさんが良かった。 鳶頭の女房らしく鉄火な感じがいい。

(記事の日付は24日だが)実は聴いてから少し日にちが経っている。
諸々と面白かった憶えはあるが個々に挙げられるような記憶がない。
上記のおかみさんくらいしか思い出せない。 ボケて来たか・・・聴き方が漫然なのだろう。

兼好がハイアベレージで安定しているから、
その場を楽しんでも印象づける抑揚が希薄で気持ちが引っかからないのかも知れない。
そんなせいにしてはいけないが、正直書くことが浮かばない。

それでも実はそれでいいのかもと思ったりもしている。 落語である。
いちいち論評めいたことをここで記すよりも、はねて外へ出ればああ面白かったで飲みに繰り出す。
そこで酔っ払って煙のように消えてしまった方が潔く、楽しみ方としても格好いい気がするのだ。
・・・などと書いてしまうとこのブログの大半の部分を自己否定してしまうことにもなりかねないのが恐ろしい。

はねて外へ出れば少々寒い。ふとポニーの座卓囲炉裏が思い出される。十月に入ったから炭火が入っている筈だ。
しかし人形町からだとゴールデン街はアクセスが悪い。 またの機会にして一本で行かれる新橋へ。
久々に美人マスターのところへ顔を出す。 何やかや、三ヶ月くらい顔を出していなかっただろうか。
気持ちマスターも素っ気ない。 なかなかバイトが続かない店だが、前回居たコがまだ頑張っていた。
数品たのんでビールオンリーでやる。 しかし当初がポニーで熱燗な気分だったせいかちょっと違う。
久々にマスターの料理も美味かったが洋の東西のギャップは埋め難く、若干もたれ気味の腹で家路についた。
ジャンルを問わず美味いものは有り難いが、やはり季節を愛でるには和食と云うことか・・・。
 
 
  1. 2012/10/24(水) 23:59:00|
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『 人形町らくだ亭 第四十四回 』 志ん輔・小満ん・南喬・志ん吉 於 日本橋公会堂(日本橋劇場) / 平成二四年一〇月二二日

金明竹 / 扇
代脈 / 志ん吉
佐野山 / 南喬
忍び三重 / 小満ん

(仲入り)

子は鎹(子別れ) / 志ん輔


らくだ亭は会場で次回の前売りが少し出るので開場に合わせて入って良席を確保したい。
しかし今回は出遅れてしまった。 にもかかわらず まずまずの席が取れた。

いつもながら大人な会だ。 ベテラン三師を鑑みてもコストパフォーマンス高し。
この料金でこの格の噺家が揃うと、他の会に割高感を否めない。 若手が取りづらくなるとはこのことだ。

南喬の「佐野山」は聴き慣れた馬生の音源と違うところも多く、新鮮であった。
そもそも生の高座で聴くのが初めてであったし。
南喬も初聴きであったが、好きなタイプの噺家であった。 またいずれどこかで。

小満んの語り口は独特だ。 落語を話すと云うより落語を絡めながらお喋りをするような感じ。
この肩の力が抜けた気楽なお喋り感が会場の空気をリラックスさせるのだろう。
とても寛いだ時間を提供してくれる噺家だと、これでまだ二度目だが印象深い雰囲気が好きだ。
きっと普段から穏やかで洒落っ気のある人なのだろうなと、一人合点で思い込んでいるがどうなのだろう。
「忍び三重」は初聴き、なかなかいい噺だった。 小満んの雰囲気とも良い相性。だから演るのだろうけれど。

足を運びたいと思いつつ、日程のバッティング等でなかなか志ん輔の長講を聴く機会が巡って来ない。
それもあって らくだ亭に師の名前が挙がると嬉しい。
今宵もなかなか愛嬌のある亀を演ってくれた。 ほのぼのとしていいトリであった。

「子別れ」の終盤は鰻屋が舞台である。
噺を聴きながら鰻な気分になったが、今宵はまっつぐ帰ることにした。
明夜も人形町である。 飲みはまとめて一度にしておこうと、ちょっと自重してみたりの家路であった。
 
 
  1. 2012/10/23(火) 23:59:00|
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『 秋 』 三三 独演会 於 なかのZERO 小ホール / 平成二四年一〇月一九日

堀之内 / 春吾
加賀の千代 / 三三
薮入り / 三三

(仲入り)

宿屋の仇討ち / 三三


久々に会場が中野だったのでダイソーと島忠に寄ろうと早めに出たのだが、
どちらの店も大した店構えなのに欲しかった物はひとつも置いておらず無駄足になってしまった。

島忠はJRの線路沿い、会場の なかのZEROを通り過ぎた先にある。
ZEROの前を通ったが小ホールの入口はまだ閉まっており、人影もない。
出足が遅いなと思いつつ、無駄足の島忠から戻って来たが18時半を過ぎてまだ開場していない。
おかしいなとチケットを見ると開場19時、開演19時半・・・30分時間を間違えていた。
早めに間違える分には待てば良い。
逆でなくて良かったと思いつつ近所のラーメン屋で野菜ラーメンを啜り、
丁度ラーメン屋の対面にあった安いカフェでアイス・ラテを飲んで時間をつぶした。
予定外の行動で無駄遣いをした気分で漸く会場へ。

9月に白酒をたくさん聴いたせいか、三三の高座が随分と大人しく感じられた。
特に 「 宿屋の仇討ち 」 などは白酒の演り方が耳に沁みついているせいか、随分と違う噺に思えるほど。
そんな中にあって 「 薮入り 」 は師匠・小三治を垣間見るようなところが幾つかあり印象的であった。
風貌こそ小三治ほど塩辛くないが、やはり三三には通ずるものを多少なりとも感じる。

今回の三三には少し中年のニオイを感じた。 それはオヤジ臭くなったと云うことではなく。
もともと老成の感のある噺家ではあるが、それとはまた別の落ち着きみたいなものを感じた。
そろそろ四十に手の届く年齢だ。 そう云うものが備わって来てもいい頃だろう。
なるべく良い脂を纏って欲しいものだ。

はねてから高円寺へ。
マスターのところで美味い魚の塩焼きを肴に飲む。
それこそ脂の乗った美味い白身であったが、魚の名前を忘れてしまった。
馴染みのある魚だった筈なのだが、どうにも名前が出て来ない。
思い出したら追記しよう。
 

追記;饗された魚は 銀むつ だったように思う。 
  1. 2012/10/20(土) 23:59:00|
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ソロキャンプ 酒に酔えども 我に酔うな -甲信touring 10/5~10/8.2012-

連休は幾つか魅力的なお誘いを受けていて選択に悩む贅沢の末、
一人でゆっくりと大勢で賑やかの両方を楽しんで来た。

5日の23時に出発して明けて2時過ぎに蓼科の山荘へ到着。
一杯やりながらゴロゴロしているうちに眠りについた。最後に確認した時の外気温は9℃だった。
目覚めると土曜の10時半、ホットカツサンドを温めて遅めの朝食。
山荘に異常がないか確認し、暫しダルビッシュを観戦しながら正午前の気象情報で天気を確認。
大きく崩れることはなさそうなので出掛けに車へ放り込んできた道具あれこれを整理し直す。
久々のソロキャンプ、バックパックでなく車移動なのでやたらと持って来てしまった。
道具に触れているうちに気分が乗って来たのでキャンプ場へ予約電話をして山荘を後にした。

茅野の町に下りて忘れ物や欠如品の買い足し、食料を調達しながら移動して白州まで戻る。
以前複数の知り合いから情報を得ていた尾白川渓谷のキャンプ場へ。 到着は16時過ぎであった。
所謂低規格キャンプ場、設備は最低限のものがあるだけでホスピタリティを求める類ではない。
それでも連休とあってか既にそこそこの数のテントが張られていた。
取り敢えず要るかも知れないと持参したものをサイトに並べたが、絶対に荷物が多い。
久々なのでついつい欲張った。まぁ今回使わなければ次回以降のソロでは不要と判断すればいい。

食事は簡単に。道の駅で馴染みの地元店のソーセージを委託販売していたので調達、串刺しで焙る。
メイン、と云うほどでもないがコッヘルで米を炊いて秋刀魚の蒲焼の缶詰で丼を作って終了。
これで腹はくちて十分であったが、もう少し早めにチェックインして手の込んだものを作りたかったかなぁ。
酒は缶チューハイを一本空けた後はPETに詰め替えて持参したキンミヤでウーロンハイを作って食事の供とした。
食後はゆっくり。渓流の流れを耳で楽しみ、途中で調達したサントリーの白州工場限定モルトを飲む。
設営時にちょっとお隣さんとの距離が近いかなと思っていたところ、タープのみのサイトで早々にご就寝。
間に大きな石があって視線は届かないが、こちらの灯りが回り込んでお休みの邪魔になりそうだ。
明るいガスランタンからケロシンランプの小さな灯に替えて23時過ぎまで飲んだ。
やがて雨が降り出したのでテントに入り、BGMを澗声から雨音へ切り替えて眠りについた。


Oct_12-camp&BBQ


眠りが浅かった分、睡眠時間は長く起きれば既に8時前。朝は生パスタで温かいものをしっかり食べた。
雨上がりの岸辺の景色をボーっと眺めているうちにあっと云う間に一時間。
撤収に腰を上げたのが9時過ぎで10時出発を目処にしていたが少し早めの出発となった。
途中温泉へ寄って汗を流し、大勢で賑やかなイベントの方へ移動。 目指すは再び信州へ返して原村へ。

そこからはペンションでの生活。 繋がりはダイビングの仲間たち。 が、自分が一緒に潜った人は皆無。
庭でBBQ、ひとり近くにある村野藤吾設計の美術館まで散歩をしたり、皆で温泉へ行ったり。
夜はオーナーの心づくしなキノコ鍋を中心に晩餐。しこたま飲んで語って、記憶喪失でベッドへ潜り込んでいた。
明けて連休最終日。 どうして宿の朝食と云うのはあんなにも美味いのだろう。
しっかりおかわりもして腹を満たし、名残惜しいが渋滞も気にして10時過ぎには解散。
自分も午後にはやらねばならない仕事が東京で待っているのでスタコラ帰って来た。

声高に申し述べるほどのイベントではなかったが、
ちょっとした摘みとウィスキー、焚き火と灯りとシュラフがあればそれで十分。
久々のソロで家族や仲間と過ごすキャンプとは違う感覚を思い出すことが出来、有意義な休日であった。
何する訳でもなく、星空の下で静かに飲むのはシンプルでいいものだ。 但しそんな自分に酔わないように。
星降る夜にまた行こう。 ・・・今回は曇天だったからね。


今回のツーリング <期間:4日>

  走行距離:484㎞     走行時間:8時間6分
  平均時速:59.75㎞/h  平均燃費:13.2㎞/L


  1. 2012/10/10(水) 23:59:00|
  2. 旅や野遊び
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『 壽 朝太 改め 志ん陽 ・ 菊六 改め 文菊 真打昇進披露興行 』 九月下席 楽日 夜の部 於 鈴本演芸場 / 平成二四年九月三〇日

飛行機こわい / 駒次
子褒め / 菊丸
マジック / ダーク広和 
まぬけ泥 / 志ん橋
現代江戸落語事情 / 伯楽
漫談・小噺 / 馬風
漫才 / ゆめじ・うたじ 
幇間腹 / 菊之丞
漫談 / 正蔵

仲入り

真打昇進披露口上 / (下手から) 伯楽・菊丸・文菊・志ん陽・志ん橋・馬風 

粋曲 / 小菊  
饅頭こわい / 志ん陽
太神楽曲芸 / 和楽社中 
火焔太鼓 / 文菊


TVでは朝から台風の進路について喧しい。 東京は午後六時頃から荒れ模様になると言っている。
ひょっとしたら休場になるかも知れないと思い、鈴本と落協のHPを時折チェックしながら昼間を過ごす。
嵐が来る前に地所の枝打ちを済ませて、午後一時過ぎに予約してあったiPhone5を引き取りに行った。
ふとしたきっかけからスマホへ機種変することに相成ったのだ。
手続きを済ませ帰宅、手順どおり操作するも au のサービスにアップロードしてあったアドレス帳が取込めない。
色々試したが上手く行かず店へ逆戻り。 店のお姉さんがしきりにどこかへ電話しながら対応してくれたがダメ。
結局セッティングが中途半端なままタイムリミット。 もう上野へ行かないと間に合わないので諦める。

開演10分ほど前に到着。 予定より随分遅れて到着したがどのくらい混んでいるかと気にしながら中へ。
さすがに台風直撃、客入りは三~四割ほどで拍子抜けするほど良い席がたくさん空いていた。
会長・小三治も出ないし嵐だし、恐らく自分同様 前売りを買っていて無駄にしたくないから来た人が多かろう。
それにしても少々寂しい客入りだった。
それでも仲入りが近づく頃には、ばらけていたが半分くらいは埋まっていただろうか。

仲入り後に口上、伯楽の仕切りで志ん陽には志ん橋、文菊には菊丸が付く。
両師とも本当の師匠が連座しないのは寂しいことだろう。
文菊は病床ながら師匠・圓菊に報告が(多分)出来るが、
志ん陽は師匠・志ん朝、次の師匠・志ん五と報告出来ない恩師が二人もいる。
高座の連座も鈴本千秋楽にしては少々寂しい面子なのが否めない。 その上の台風である。
およそ小ぢんまりとした昇進披露興行であったが、それ故の場内の一体感みたいなものはあったように思う。
台風の件も含めて、当夜あの場に居合わせた人々には、とても印象的な時間だったと思うのである。

お目当て文菊の大トリは「火焔太鼓」。 云わずと知れた古今亭十八番。 ちょっと可愛らしかったけど。
何しろ大抜擢のスピード昇進、早さで云えば先だって単独昇進だった一之輔を勝る。
早ければ良いものでもないが、文菊は確かに実力派だろう。 そして若さ故の魅力もある。
これからどう歳を取って老けていくか、(既に老成の感はあるが)先々が楽しみでもある。

追い出し太鼓に押されて外へ出ると風は強いが雨はパラパラ。 用意した合羽は着ることなく家まで帰った。
そしてセッティングが不完全なiPhone のことを思い出すのであった。 チクショー。(未だ解決せず)
 
 
  1. 2012/10/03(水) 12:07:26|
  2. 演芸など
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『 人形町 通ごのみ 』 鯉昇 独演会 於 日本橋社会教育会館 / 平成二四年九月二八日

かぼちゃ屋 / 鯉〇
動物園 / 吉好
蛇含草 / 鯉昇
船徳 / 鯉昇

(仲入り)

餃子問答 / 鯉昇


茅場町の小諸そばは券売機ではなくお会計のカウンターがある。
夏メニューは九月いっぱいだったようで再び ごまだれせいろを注文すると、
お会計で秋メニューの秋野菜天丼のサービス券をくれた。
野菜天と銘打っていても一尾の海老天が入っている。
通常なら嬉しいところだが、今は海老蟹は自重の身分であるからこの券は行使しないだろう。

久々の鯉昇と思ったが二つ月ぶりであった。 忙しかった八月と落語を沢山入れた九月が入って遠い昔のようだ。
恐らく今年最後の 「 船徳 」 であろうと思いつつ、最後の最後の夏の名残を楽しんだ。
サゲは“どうりで客まで流した”。 “船頭ひとり雇ってくれ”ではなかった。

「 蛇含草 」 も含めて結構な時間を費やした。 年明けで還暦とのことだが、案外タフである。
聴いている方のカラダが強張ってしまったくらいだ。

このところ個性的な隣客に中る。 今回は上手側の四つの席を繋げたロールバックチェアに自分ともう一人の男性だけ。
可動式なのでベンチのように四つの席が一緒に動く。
その御仁がラッパのように甲高い笑い声を発しながらカラダをゆするので、一緒にこちらも動いてしまう。
さながら 「 船徳 」 の煙草飲みの客人のごとくである。 ヨッコサ、ヨッコサ。
破裂音のような笑い声は前席の女の子が首を竦めるほどで、仕舞いには噺を聴いているのに左耳を塞いでいた。
なかなか珍しい体験であった。

鯉昇の 「 蒟蒻問答 」 は郷里浜松の名物に因んで 「 餃子問答 」 となる。
蒟蒻も餃子も演題になっている割には扱いが地味なのでそれほど運びに違いはない。
古典で遊ぶ師の特徴が良く出た根多だろう。

はねて高円寺再び。 先日忘れたフキノトウ味噌を取っておいてくれていれば御の字。
金曜だからまたも大入りかと思いきや、ひと段落した後だったようで店内はガランとしていた。
カレイのみりん焼きなどをつつきながら今回はゆっくり釣り談義が出来た。
結局 今季はマスターと一度も入渓出来なったが、秋の落ち着いた時期に竿納めの会はやろうと云う話になった。
自分自身が殆ど釣りに出向いていないし、まわりの釣友の頻度も高くなかったようだ。
今季を振り返ると云うよりは、来季への展望を語らいながらの宴席になりそうだ。
それはそれで愉しかろう。
月があけて十月、主だった谿は禁漁期に入った。 今ごろ渓流には静かな秋が訪れているころだろう。

忘れ物はきちんと貰い下げて帰宅。 
 
 
  1. 2012/10/01(月) 18:48:09|
  2. 演芸など
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- りょうそく - と申します。
 
九山八海  花鳥風月
東奔西走  南船北馬
美酒嘉肴  羽化登仙
歌舞歓楽  一竿風月
謹厚慎重  天空海闊

そんな感じでまいります。

.......................

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