七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先での徒然を。

『 喜多八膝栗毛 秋之瞬 』 喜多八独演会 於 博品館劇場 / 平成二四年一一月二〇日

芋俵 / 朝也
黄金の大黒 / 喜多八
ひとつ穴 / 喜多八

(仲入り)

ジャグリング / ストレート松浦
火事息子 / 喜多八


“ 秋之瞬 ” と銘打ってあるが、陽気はすっかり冬の風情の新橋であった。
いつもどおり小諸そばで もりを手繰ってから会場入り。 二番太鼓が鳴る中、ギリギリで着席。
どうもこの会の開演前のホワイエの雰囲気が馴染めない。 贔屓筋の狎れた感じが厭でギリギリに入る。
にしても座る前に上着を脱いでおけばよかった。 大きくない座席の中でモゾモゾと脱いでたたむ。
左は若者、右は白髪の紳士。落ち着かぬ自分が両隣に申し訳ない。

朝也のまくらが ちと長い。 御通家のブログに喜多八の入りが遅れたのではとの記述あり。なるほど。
気の早いことだが次回の膝栗毛には小辰が出る。二つ目になったので多少まくらもやるだろう。楽しみだ。

朝也下がって喜多八上る。 着物が袷になると荷物が増える。単純計算で倍な感じだと。
今宵の袷は当代の文楽から頂いた黒門町の形見分けだと袖を摘んで広げて見せる。
これを見られただけでも今日は来た甲斐があったってもんですよと、会場を笑わせる。
確かに明治生まれの昭和の名人の着物が現役の噺家を飾っているのだ。
そろそろ擦れて来たのであと二三回着たらよそうと思っているので貴重な姿ですよと念押し。

先月の小三治を最後に若手が続いたので久々に聴く喜多八の高座がなかなか贅沢に感じられる。
「 ひとつ穴 」 は二度目だが、ほか二席は喜多八では初聴き。
「 火事息子 」 は圓生の音源を繰り返し聴いているが、それとの比較はしないでおこう。
朝也が頑張った分、時間も押していたので駆け足な 「 火事息子 」 であったし。
いずれの噺も喜多八らしさが出ていて良かったが、細かい部分は割愛。
最近は内容の濃かった時の方が落語の中身について書き留めるのことが少なくなる傾向にある。

まぁ落語の論評を気取るつもりは毛頭ないので、
往き帰りの様子も含めて、その時間をどう過ごしたかを日記の如く留めておければと思っている。
それでなくても、当初このブログをはじめた頃の思惑より落語の記事の比率が圧倒的に高い。
自己満足ではあるが、人様に読んで貰ってこその徒然であるから、
落語にご興味がない向きにも暇つぶしをして頂ける内容にするべく気をつけたい。

はねて新橋の地下へ潜る。 ダイバーの溜まり場のママさんが先日誕生日だった。
特に手土産もないが愛想のひとつも言って帰ろうと寄ってみた。客は少なくダイバーの常連もお一人のみ。
その男性は店では知れた人だが、こちらの名を憶えいてるかは分からない。
それほど親しくもないので挨拶も失礼して遠慮なくひとりでカウンターにぶら下がる。
この店に来ると たまに半強制的にテーブルに呼ばれることがあるのだが、
今回はそれもなくゆっくり飲むことが出来た。
大瓶を干して日本酒に移った頃合でママさんが隣に来て四方山話。
特段熱の入る話題でもなかったのだが結構話し込んでしまい、気づけば終電間近。
別れの挨拶もそこそこに銀座線へ急いだ。 まだ火曜である。深酒と田園都市線には要注意。
 
 

  1. 2012/11/21(水) 23:59:15|
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第207回ノラや寄席 「 桃月庵白酒独演会 」 於 高円寺HACO / 平成二四年一一月一八日

植木屋娘 / 風車
禁酒番屋 / 白酒

(仲入り)

付き馬 / 白酒


通いなれたる高円寺、ガード下を少し歩いてクランクを抜けると数人が屯している。
開演まで30分少々、出だしが早いなと思いつつ近づく。 整理券を出していたので受け取る、15番。
何人入れたか、30人位だったか。 座りたい位置は概ね決めていたのでそこが取れるといいが。

やがて開場。 入ると前寄りの席から埋まっている。 目当ての席は後ろ寄りなのでまだ空いていた。
思惑通りに確保して、ワンドリンク券でビールを貰ってあられをパクつきながら開演を待つ。
そろそろ温かい飲み物の用意があるとうれしい時候ではある。

暫くすると背後の出入口からごそごそと人が入って来る。 振り返るとマスクをした白酒ご本人であった。
人を分けて高座脇の暖簾を潜り奥へと消える。 小さな会場ならではの光景だ。
開場前に暇つぶしでTwitterに呟いたところ、フォロワーさんから反応が。 ご同席のようだが勿論面識はない。
キョロキョロしたところで分からないが、高々30名程だ。逃げも隠れも出来ないのでこちらの風体を呟いておく。
怪しいヤツだと思われなければ声をかけられるだろう。 ネット時代の不思議な縁だ。

やがて開演。 風車は再来年の春に真打昇進が決まったらしい。二年前に一度だけ聴いている。
再来年とは随分先のようだが、もうひと月ちょっとで年明けなのだ。
昇進準備はいろいろと大変と聞いているので決して遠い先のことではないのだろう。

白酒、人数が少ないのでいつにも増して毒気が強い。 面白いが程ほどにしておけば良かろうにと思ったりもして。
「 禁酒番屋 」 はいつもどおり。ドイツの将校でゲロルシュタイナー。 何度も聴いているのに笑ってしまう。
聴く回数が増えてくるとちょっとした違いを掬い上げて面白がるような聴き方になってくる。
ライブは一期一会だから同じ演目でも飽きが来ないし、飽きさせない工夫もあるのだろう。

仲入り、店のトイレが並ぶので駅前の公衆まで行く。 それにどうも同じトイレに男女並んで待つのはバツが悪い。
そんなこんなで時間を使ったので、先ほどのフォロワーさんとは仲入りでは対面出来ず。

トリは 「 付き馬 」。 出て来るなり先ほどは喋り過ぎましたと自嘲気味に言う。そうだろう。
噺に出て来る馬は気の毒だが、だます客の方の人物像がいつ聴いても明確にイメージ出来ない。
かなりのスチャラカぶりだが、何者なのか・・・浅草界隈をうろつくところが細かい描写の連続で面白かった。
実際にある店を連ねているらしく、隣の男性がいちいち頷いていた。 そこも分かれば尚面白かろう。

はねてから来月の落語会の件でスタッフをつかまえたが、会場を打ち上げ仕様にするのに忙しく会話にならない。
既にネット予約が可能とのことで、その場での予約は諦めて外へ出ると一人の女性と目が合う。
件のフォロワーさんであった。 どうもどうもと挨拶を交わす。 うむ、これがオフラインてやつだな。
二三言葉を交わして、訊くと打ち上げに出られるとのことなのでいずれまたどこかでと、その場で別れた。
打ち上げは噺家の素を見ても興醒めと考える節もあり、また所在無い感じになりそうでまず参加しないが、
こうしてご縁も広がるのであれば悪くないかも知れないなと思いつつ、中野の鮨屋でひとり打ち上げ。
半月ほど前から寿司が頭の隅にあったので漸くありついて満足。 ほろ酔い気分で帰宅。
 
 
  1. 2012/11/19(月) 23:59:24|
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定席寄席 十一月中席 七日目 夜の部 於 池袋演芸場 / 平成二四年一一月一七日

道灌 / まめ緑
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
動物園 / ちよりん
穴泥 / 志ん丸
漫才 / 笑組 
相撲漫談 / 歌武蔵
けちの小噺 / 馬楽
奇術 / ダーク広和 
ナースコール / 白鳥

仲入り

魂の入れ替え / 文雀
笊屋 / 雲助
ギター漫談 / ペペ桜井 
らくだ / 菊之丞


十月の鈴本余一会で菊之丞から主任を務める池袋十一月中席の割引葉書が配られていた。
今月はふたつの落語会をキャンセルしているので、穴埋めの気分で足を運んだ。
決して弱くはない雨脚であったが、客入りは土曜とあって半数以上の席が埋まった。
三三が入っていたがこの日は白鳥が代演。
これが惜しかったが正直なところ白鳥を聴く機会は寄席くらいしかないから由としようか。
それにしても全般に地味な番組であった。
当初の予定では文雀のところに文菊が入る予定だったようだし、
三三・文菊・雲助・菊之丞と連なれば個人的にはかなりオイシイ興行だったのだが・・・
まぁ、たらればを言ってもしようがないが。

それでも仲入り後は総じて良い感じで、
特にペペさんのギター漫談が思いの外楽しかったのだった。
他の色物と同様、後継者がそだたず今の現役は二人だけのようだ。
一時期TVの露出も多かった某芸人が最近は路線変更してしまったようで、
上手下手好き嫌いは別としても残念である。

トリは大根多の熱演であったが電話が二度鳴った。 志ん丸の時も鳴った。
池袋のユルい感じと云えばそれまでだが、
慌てて止め方が分からず長いこと鳴らしていると怒り出す客もいて空気が悪くなる。
自分も一度前科があるが、やはり皆で気をつけるようにしなければ。
菊之丞も気の毒だなと思って、鳴ってからこちらの気分がちょっと落ちてしまった。

ハネてから高円寺、最近通いはじめた日本酒に熱心な店へ。
料理は基本的に週がわりで変わるのだが、今週は美味そうな鴨南せいろがあるとの情報に釣られた。
日曜もやっているらしいが日曜はおでん専門でご亭主も人に任せて出て来ないらしい。
土曜は鴨南のラストチャンスなのだった。
ところが、その美味そうな鴨南が一足遅く終わってしまった。
最後の一枚を頼んだのは、それを教えてくれた店で知り合った青年、張本人であった。
最終日だし品切れも覚悟していたが、目の前で最後の一枚が売れてしまったのは切なかった。
聞けば相当気に入ったらしく鴨南通いは三度目らしい。
恐縮して汁をすこし舐めさせてくれた。 でも譲ってはくれなかった。笑 譲られても困るけどね。

気を取り直してイシモチの塩焼きと大きくて食べ応えのある上品な味付けの肉団子を肴とした。
日本酒の銘柄については詳しくないのでご亭主に任せている。
今回もそれぞれの肴にあった美味い酒を出して貰った。
出すものを考えると酒手も手頃だ。
マスターの所以外で高円寺に通える店が出来たのは嬉しい限りだが、
これから義理の綱引きが悩みの種にはなりそうである。
 
 
  1. 2012/11/18(日) 16:47:04|
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『 第三十回 白酒ひとり 』 白酒独演会 於 国立演芸場 / 平成二四年一一月一二日

金明竹 / さん坊
代脈 / 白酒
心眼 / 白酒

(仲入り)

居残り佐平次 / 白酒


仕事で少々マズイことが起きて7日の喜多八をドタキャンしてしまったので、
余一の菊之丞以来、約二週間ぶりの落語会であった。

『 白酒ひとり 』 の場合、噺は勿論だが白酒の思いを聴くようなところがある。
今回も色々と最近思うところを話していたが、
最初のまくらでは途中で何が言いたいのか分からない流れもあったりして、
少々足が浮いているような印象を受けた。

もぎりで配られたチラシの中に映画のものが一枚紛れていたが、どうやら白酒も出ているらしい。
ジャンルとしては観るタイプの映画みたいなので足を運んでみようかと思う。
また同じ監督で次作品の出演依頼もあって、撮影のある来年二月には落語会を一切入れないと宣言。
嘘か誠か、まぁいずれにせよ芸の肥しになるのであれば何でもやってみるが良かろう。(読み返すと随分上からだな)

「 代脈 」 は誰と云う印象もないが 「 心眼 」 は扇辰が良かったのを憶えている。
そう云う比較の中で楽しみ方を自ら削ってしまうのはつまらないことだが、やはり印象ばかりは致し方ない。

それこそ 「 居残り佐平次 」 などは志ん朝の音源が耳についてしまっている。
それでも今回の白酒はなかなか良かったし、結局のところライブはその時の様々な要素から満足度は変わると云う事だ。
仕事のことが頭の隅にあって堪能とまでは行かなかったが、気晴らしに良い時間を過ごせた。

はねてからTAXIで新橋へ。 美人マスターの店が先週で二周年だったので顔を出した。
それこそ行かれなかった喜多八の会が開店当日だったので、その日は色々とタイミングが悪かったことになる。
遅れ馳せながら祝を述べ、カヴァをボトルで頼んで乾杯をした。
月曜とあって客足も少なく、ゆったりとした時間を過ごせた。
後から常連さんがポツポツとやって来る。
見た目自分より年嵩に見えた男性二人が、聞けば自分よりひとつ下であった。
この歳になると見た目と実際は様々だから驚くにはあたらないが、
自分が一番若く見られることには少々複雑な気分であった。
要は貫禄不足だと思わざるを得ないのである・・・若々しいのと若く見えるのニュアンスの差はいつも感じることだ。
歳相応に見られることがいちばんだと思う。
その歳には見えないなどと言われて喜んでいいのはもっと爺さんになってからだ。

翌日は二連荘で兼好の会だったが、こちらは先日の喜多八の時の関連で急務が入り、またしてもドタキャンをした。
喜多八にしろ兼好にしろ、
前売りでなくテケツ払いだった上にキャンセル料も取られなかったので一銭も損をしなかったが、
だから却って申し訳ない気になるもので、いっそペナルティがあった方が気楽だなと思いつつ、
次回もテケツ払いの会なのであった・・・きちんと行かれますように。
 
 
  1. 2012/11/14(水) 18:36:21|
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keeps in the winter '12 -Ⅱ - 山荘の冬仕舞い 其の二 -

(前回のつづき)

七年前に初めてマルスウィスキーを知って信州マルス蒸留所に赴き、
より一層興味をそそられたのが竹鶴正孝と岩井喜一郎の関係についてだった。

竹鶴正孝。 日本人で初めてスコットランドへ留学し本格的なウィスキーの製造技術を日本にもたらした人物。
酒屋の倅に生まれた彼は洋酒に興味を持ち、入社した「摂津酒精醸造所」でその留学を果たす。
留学から帰国後、彼は当時の時節柄その技術を生かすことなく会社を辞すが、
教師をしながらその機会を待ち「寿屋」の鳥居信治郎に招聘され国産ウィスキー製造の第一歩を踏み出すことになった。
現「サントリーウィスキー」の誕生である。
しかしその仕事は竹鶴にとって留学で体得した技術と哲学に従えるものではなく、
やがて理想のウィスキー作りを目指して寿屋を辞し、予てより蒸留所に適地と考えていた北海道余市に蒸留所を構えた。
しかし、熟成期間の必要なウィスキーを市場に出すまでは数多の年月と苦労を重ねることに。
それを凌ぐ為に収入源としたのが、これもイギリスで学んできた日本初の天然果汁リンゴジュースだった。
そのため創業当時の名は「大日本果汁株式会社」。 後に略して「日果」。すなわちニッカウヰスキーの前身だ。


1107-5


そしてその竹鶴に先の留学を命じた当時の上司が「摂津酒精醸造所」製造部門責任者・岩井喜一郎その人であり、
マルスウイスキーはこの岩井の指導の下に設計されたポットスチル(蒸留機)でウィスキー製造を始めた系譜にある。
つまりマルスウィスキーは竹鶴リポートによってもたらされた製造技術を正統に受け継ぎ、
小さな蒸留所で頑固に実直にウィスキーを造りつづけている貴重な存在なのである。

・・・とまぁ薀蓄はここまで。 今回はシェリーカスクのシングルモルト“1124”、12年ものを購入。
シェリー酒づくりに使われていたスパニッシュオーク材の樽で仕込んだモルトウィスキーで、
シェリー樽がもたらす独特な風味が特徴の逸品。 たまにしか来られないので少々奮発した。

これで駒ヶ根ツーリングの目的は達成、蒸留所周辺の景色を愛でつつ時間は遅いが赤い屋根の美味い蕎麦屋へ。
ダメもとで行っては見たものの、やはりそちらは生憎15時で閉店であった。 気づけば昼食を食べていない。
空腹を抱えつつも、今ひとつ考えもあったのでひとまず諏訪まで戻ることにした。


1107-2


諏訪では真澄蔵元・宮坂醸造へ立ち寄り父への土産にわさび漬けを購入、ついでに自分の燗酒用に純米吟醸山廃を。
そして諏訪IC近くにある昭和臭満点の 峠の釜めし本舗おぎのやの諏訪インター店へ。
おぎのやの釜めしを食べるのが今回の目的のひとつ、正確にはこの釜めしの器をゲットするのが目的なのであった。
この可愛らしい器は知る人も多いであろう。 ・・・これを使って炊飯をやりたい。 実はそれが最終目的。
先日そんなことをふと思いついてネットで調べてみると、炊飯のコツや炊き込みご飯の応用編まで情報満載なのである。
これは是非試してみるしかないと、山荘の冬仕舞いの折には是非 おぎのやへと企んでいたのであった。
釜めしは千円、それに味噌汁を150円で追加してすぐ脇の食堂で食べることが出来る。
昼食抜きとあってあっと言う間にそれを平らげ、器はご丁寧にお持ち帰り用のレジ袋が用意されていたので頂戴した。


1107-6


これで今回のツアーにおける目的はすべて達成、後は帰るだけだが既に中央道は都合30kmほどの渋滞。
取り敢えずは甲府まで戻り夜景のキレイな日帰り温泉・山梨ぷくぷく温泉にてたっぷり時間調整をし、
日付が変わる2分前にガレージへ滑り込んで今回の旅を終えたのであった。


(おしまい)


今回のツーリング <期間:2日>

  走行距離:547㎞     走行時間:9時間19分
  平均時速:58.7㎞/h  平均燃費:13.2㎞/L
 
 
  1. 2012/11/07(水) 12:00:22|
  2. 旅や野遊び
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keeps in the winter '12 -Ⅰ - 山荘の冬仕舞い 其の一 -

十月に入ってから山荘の冬仕舞いをいつにしようかと考え始め、十一月の第二週を候補とした。
前から行ってみたいキャンプ場があり、その頃ならば紅葉の走りのタイミングだろうと思い、
そちらで一泊して帰って来る行程を企んで十月下旬から物心共に準備に入った。

ところが月明けの週にかなりの冷え込みが山に来そうな状況、
第二週などと悠長なことを言っていられなくなり前倒しで行くことに急遽予定を変更。
3日(土)は約束ごとがあり夕方までカラダが空かないのでキャンプは諦め、
当日17時過ぎまでに準備を済ませて山荘へ向かった。

目玉だったキャンプを諦めたので何かしら別のイベントを組もうと考えを巡らせる。
到着が土曜の夜だから動けるのは日曜だけ、
山歩きも一案だったがその後の帰京を考えると山はインターバルが空き過ぎているので自重、
車でのツーリングをメインに目的地を駒ヶ根に決めるとルートを頭の中で描いた。


1106-1


土曜は到着直前に一番近い温泉で汗を流す。 今回風呂は使わず乾燥させたまま閉めることに。
明けて日曜、午前中かけて冬仕舞いをする。 
冷蔵庫の中身を持ち帰るものと捨てるものに分けて掃除。 家内の掃除機は来年春に開く時でいいか。
ボイラーの水を抜き、灯油のコックを全て閉める。 薪焚きの風呂釜の中をキレイに掃除。
洗浄便座は便器から外して逆さにしてポンプ内の水まで空っぽにしないと凍結爆裂を起こす。
封水が涸れるとカマドウマが大量に侵入して来るのでキッチンシンクと浴室の目皿をラップで封印。
浴槽の栓と脱衣室の洗面器の栓も閉めておかないと侵入路になる。
嵐で飛びそうなものは全てしまい、雑排水枡にマラソン乳剤をまいてカマドウマ駆除。
最後に水道・ガス・電気を落として、表札柱と駐車スペースの杭にスノーポールを括り付けておしまい。
ゴミを持って下山と相成った。 バイバイ、また来年の春まで達者でな。


1106-2


茅野へ下り杖突峠を駆け上がる。 茅野の町外れ、杖突街道はこの険しいワインディングから始まる。
九十九折れは峠の茶屋まで、久々に駐車場へ車を入れ展望台へ寄ってみる。
この日は快晴で下手の諏訪湖から上手の八ヶ岳までが一望出来た。 暫しパノラマ写真などで遊んで再出発。


1106-3


茶屋から先は緩やかなカーブの下り坂が延々と続く。
右手に守屋山・三つ峰・鉢伏山・不動峰、左手には名も無き稜線の先に入笠・程久保・釜無山が並んでいる筈。
その合間を走る街道は藤沢川と左右を入れ換えつつ高遠へと延びている。
道中見事な枝垂れの一本桜があるのだが、この時季は葉を落として山並みに身を隠していた。
集落と田畑と山林が入れ替わり目の前に現れる。 途中、一箇所だけ車を降りて写真撮影。と云っても携帯で。
(最近 iPhone5 にしました。)


1106-4s


高遠の町に入ると風景は近代化する。 そこから駒ヶ根までの道程はそれまでと比して少々単調になる。
しかしそれも天竜川に突き当たるまで、
川沿いに南下して右へ折れて中央道を潜ると中央アルプスが眼前に立ちはだかるのである。
天竜から離れるにつれ急速に街の気配は薄れ山懐が迫ってくる感覚を憶える。
この先はどうなっているのか・・・そんな考えが頭を過ぎり始めるあたりに、
マルスウイスキーの蒸留所は静かに佇んでいる。

(つづく)
 
 
  1. 2012/11/06(火) 18:47:09|
  2. 旅や野遊び
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鈴本余一会 『 第七回 古今亭菊之丞独演会 』  於 鈴本演芸場 / 平成二四年一〇月三一日

(※ またもや2記事連続 up です。ご用とお急ぎでない方は “ 次のページ ” にもお寄り下さい。)


狸の札 / 市助
そば清 / 喬の進
百川 / 菊之丞

(仲入り)

三味線漫談 / 小円歌
芝浜 / 菊之丞 


以前も書いたが聴き始めた当初に比べると菊之丞の贔屓度は下降気味である。
それでも五月と十月の鈴本余一会は皆勤を目指そうと通い続けている。

訛りの強い登場人物が出てくる噺はどちらか云えば好みでなし、そこに来て 「 百川 」 である。
その上これまた自分は世間様ほど 「 芝浜 」 を有り難がらない。
今回、番組としての魅力は言わずもがなであった。

それでも菊之丞の魚勝は悪くなかった。
師の優男な風貌から意外に腹に座った声を出す特長が魚勝に填まっていたし、
最後に財布を隠していたことを詫びる女房に手を上げない運びは好感が持てた。
あそこで怒りに任せて女房を殴る運びだと、性根を入れ換えて店を持つまでになった魚勝のはずが、
カッとなると酒癖の悪い従前のこの男の本性が剥き出しになるようで厭なのだ。

サラリとしながらも熱演であったし、サゲての自分の拍手に偽りはなかった。

三週間ほど前に湯島の女将から営業的お愛想メールが来ていた。
たまにはお店に顔出して。的なやつである。
余一の後に行くよと随分先の約束をしてあったので暖簾をくぐった。

熱燗の気分であったが思いの外、吉四六が残っていたのでビールの後はお湯割りにする。
おばんざいの皿からは秋刀魚の生姜煮を貰い、ほかに白子焼きと牡蠣フライを頼む。
TVでは日本シリーズがやっている。 どうやら投手戦の様相。 そんなことより女将の料理は美味い。
派手めの美人であまり和のイメージではないその風貌に反して和食の腕は大したもので、いつも感心する。
暫くすると鰯の子の山葵漬けをオマケしてくれた。 魚卵は大敵だが賽の目大のが数個なので有り難く頂く。
ショリショリした食感と鼻に抜ける山葵が絶妙、こう云うのを教わった訳でもなく思いつくらしい。
また暫くしてオマケでラッキョウが饗される・・・これは宿敵、数少ない苦手な食べ物の筆頭である。
せっかくのご好意だったが丁重に詫びて辞退、隣席のお客に進呈した。
替わりに蛍烏賊の炙りが出て来た。 これは好物。 まぁイカも痛風の大敵だが、まぁイーカ。
最後に河豚皮のポン酢を頼むと、随分と柔らかいのが出て来た。 期待したのはコリコリしたやつだ。
訊くとお年寄りのお客さんも多い店なので、子河豚の柔らかいところを用意したらしい。
食べる客と河豚の年齢は反比例だねと笑った。

そんなこんなの持て成しを受けつつ、
また近いうちにダイバー仲間で飲みましょうと口約束を交わしてお勘定。(彼女もダイバー仲間である)
TVは延長戦、日ハムサヨナラのチャンスだったが見届けず家路についた。
日本橋の乗換えホームで見ると、Twitterで誰かが日ハムのサヨナラをつぶやいていた。 泣け、栗山。
 
 
  1. 2012/11/01(木) 23:59:00|
  2. 演芸など
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Author: 良速
  
 
- りょうそく - と申します。
 
九山八海  花鳥風月
東奔西走  南船北馬
美酒嘉肴  羽化登仙
歌舞歓楽  一竿風月
謹厚慎重  天空海闊

そんな感じでまいります。

.......................

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