七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先でのよしなしごとを。

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森山大道 写真展 「1965 ~」 於 Gallery 916

daido



竹芝桟橋近くの真青な外壁の倉庫。
21人乗りエレベータはビービーとブザーを鳴らして6階へ。

高い天井、素地の壁に白ペンキを直塗り、
床はPタイルを剥がしてボンドの跡もそのままのスラブ。
簡素なギャラリー空間に森山の写真が整然と並んでいた。

静かな空間に間近な海から船舶の図太い汽笛が響いた。
何か独特な雰囲気に包まれ、非日常の時間が強く意識された。

「1965 ~」と題された作品群。
一つひとつの写真にはタイトルもキャプションもない。
額装された写真のみが無言で壁に懸かっている。

ちょうど自分が生まれた頃から、最新のもので何年頃までだろう。
新しくはない風景。 子供心に残っている懐かしい時代。
勿論、そこは子供の領域ではないけれど、
なにか奥底に断片的に残っているその時代の記憶みたいなものは、
年齢を問わずそこを生きた者には残っているのだろう。

今ほど些細なことに拘らなかった時代と社会。
どうでも良い良識に束縛されていない奔放さがある。
計算された構図ではなく森山の感覚の断片みたいな映像群。
水平は取られず、被写体はフレームからはみ出している。
その動きの中に当時の社会全体のうねりみたいなものが感じられた。

何かとてもいけないものを見ているような高揚感。
淫靡な色気。 ヒリつくような空気感。
それは撮られた時代や社会の持っていたものなのか。
それとも森山の中にある感覚と視点なのか。

2013年を撮っても、多分同じだろう。
誰もが見た目 小奇麗な写真を撮るようになった今、
森山の視点はその表層を剥がして現れる、
時代を超えたエッセンス、真実を突いているようにも見える。

暫くは綺麗な写真を観るのが馬鹿らしくなりそうだ。


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  1. 2013/06/30(日) 23:59:52|
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  3. | コメント:6

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 良速

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