七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先での徒然を。

365日のシンプルライフ -TAVARATAIVAS- 於 UPLINK

物にも色々あって、必需品に嗜好品、趣味の道具や或いは蒐集品。
自分もそうだが現代人は物に埋もれて生きている。
最近流行りの断捨離などは、溢れる物達に囲まれた人々の戒めであろう。
生きて行く上で本当に必要な物ってなんだろうか・・・。

主人公は彼女に振られ、それまでの自分の生活を振り返る。
それをリセットするためアパートに溢れた物をすべて貸倉庫に預けてしまう。
そこから実験の一年が始まる。ルールは単純明快。
一日一個、必要な物を倉庫から持ち帰る。向こう一年、新しい物は買わない。

初日はなんとスッポンポンで貸倉庫へ向かう。
ヘルシンキ、季節は冬。身を切る寒さの中、前と後ろを新聞で隠して走る。
まず持ち帰ったのはウールのロングコート。勿論、中は丸裸。
二日目は毛布、三日目はシャツかセーターで迷う。暖を取る“衣”が優先。
そして“食”は例外。これは摂取するもので物ではないから。
食料調達は変な格好で行けないので弟にお遣いを頼む。それも許容範囲。
しかし冷蔵庫がないから腐る物は極力避ける。
どうしても必要な冷蔵品は二重サッシュの間に置いて腐らないようにする。

そんな貸倉庫通いも十日ほどで一旦中断してしまう。
暖が取れて食が満たされた事で、それ以上の物が不要に思えたからだ。
ルール上、三日行かなければアイテムは三つ貯まる。
すると三日後にテーブルと椅子二脚と云った具合にまとめて持ち帰る。

やがて三十個も物が揃うと基本的な生活が出来るようになった。
あとはその生活を便利にする為に欲しいものが徐々に増えて行く。
そして新しい彼女が出来て、生活に彩りを添える物が少しずつ増えて行く。


261012
[c]Unikino 2013


それでも過ごした一年で365個の物は必要にならなかった。
人間らしい生活をする為に必要なものはせいぜい100個。
加えて人生を楽しむために必要なものが100個。
それ以上は要らなかった。貸倉庫にはまだまだ沢山の物が溢れていた。

単純なストーリー。いや物語ですらない。
しかし観ていて凄く面白かったし、随分と考えさせられた。
シンプルに暮らす。刹那的な感情で物を増やさない。
人生に本当に必要な物を吟味して身の回りに置く。
実際はそこまでストイックにはなれない。失敗な買物だってある。
それでも転居や結婚や離婚・・・気持ちと共に物を整理する機会は巡ってくる。
相変わらず物が増え行く日々に、何かしらきっかけを探している自分がいた。
 
 
  1. 2014/10/12(日) 23:59:28|
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謹厚慎重  天空海闊

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