七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先でのよしなしごとを。

『 人形町噺し問屋 その61 』 兼好独演会 於 日本橋社会教育会館 / 平成二七年八月二五日

ぞろぞろ / けん玉
汲みたて / 兼好

仲入り

江戸糸あやつり人形 / 上條充
応挙の幽霊 / 兼好


「汲みたて」のような噺を聴くとちょっと切なくなる。
皆が想いを寄せる若くて綺麗なお師匠さんも誰か一人のものになる。
それをやっかんでドタバタを繰り広げ滑稽噺になる。
しかしそこにはそこはかとなく叶わなかった恋に対する悲哀が漂う。
お互いがライバルであったが、負けてしまえば同志となる。
憎いあんチクショウに一矢報おうとてんやわんやである。
深刻なものではないけれど、その心情はお察しするぜ諸君。

あやつり人形、あの作りであれだけ繊細な動きをするのか。
改めて生で観て感心してしまった。
文楽とか浄瑠璃とか、一度じっくり観てみたいと思ったり。
自分では年寄りじみた趣向を歳の割に先取りしている気でいる。
しかし実際はそう云うものに興味を持ち始める年頃になったのだ。
人並みにおじさんの路を着々と歩んでいることは認めざるを得ない。
それに抗うつもりもないし。

二席目は「応挙の幽霊」。
「お菊の皿」よりこちらの方が好きである。
夏らしい噺を聴いて八月の〆となった。
気づけば八月の落語は今回一度だけであった。
忙しかったが、こんな事は聴きはじめて初かも知れない。

以前に比べて落語の頻度が随分落ちた。
月に五六回と通ったころは熱病みたいなものだ。
今ぐらいで丁度良いのではないか。
但し、もう少し偏りをなくした方が良いとは思う。
雲助・圓太郎・白酒・三三・兼好、この辺りに集中し過ぎている。
もっと寄席に出向いて色々な噺家を聴いた方が良かろう。
良し悪しばかりで判断は出来ないが。

長く付き合える演芸である。
これからも良い塩梅で楽しませて貰おう。


  1. 2015/08/26(水) 23:59:35|
  2. 演芸など
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