七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先でのよしなしごとを。

『第24回 白酒ひとり』 白酒独演会 於 国立演芸場 / 平成二三年一ニ月一二日

牛ほめ / 扇
四段目 / 白酒
景清 / 白酒

(仲入り)

富久 / 白酒


前回記事の後に落語会の記事を書いていることでお察し頂けましょうが、
結局、土日の焚き火野宿は残念ながら欠席と相成りました。

これほど出欠で悩んだことも珍しく、本当に行きたくて仕方がなかったのだが、
出欠を悩んでいること自体、体調が万全でないことの単純明快な証左な訳で、
お誘い頂いた方からもまた次もあるからとお慰め頂き、断念したのであった。

で、欠席したのがどんな催しであったのかは、こちら でご覧いただける。


怪我をして六日目、いつもは使わない地下鉄のエレベーターなども利用して半蔵門へ。
歩行速度は健常時の7割程度、ゆっくり歩きながら提灯の灯る国立演芸場へ。

一席目のまくらで年の瀬の話題から落語界の一年を振り返る。
協会の真打大抜擢についてや家元の逝去まで、白酒らしい視点とスタンスで話がすすむ。
大勢から一歩引いた独自の意見、また師匠雲助への敬愛の情も垣間見えるなかなか良い話であった。

小僧の巧い師のこと、「四段目」 の定吉もなかなか可愛らしかった。
特にお仕置きで蔵に閉じ込められた定吉の振る舞いが秀逸で、
蔵の前を通ったお清どんを呼び止めようと格子扉に顔を押し付けるところなどまるでパントマイムだ。
歌舞伎の所作もなかなかのもの。 かなり勉強されているのか、もともと好きなのか。
と云ってもこちらに歌舞伎の造詣がないのだからその迫真具合をはかることは出来ないのだが。

落し噺の印象が強い白酒が 「景清」 をやったのは意外だった。
「景清」 は一度だけ、菊之丞で聴いたことがある。 正直、個人的には白酒の方が良かった。
盲の定次郎の演じ方が巧い。 半眼を白く光らせて様子を伺うところなど、まるで座頭市のようだ。
語りも落とし噺の時とはひと味違う師の魅力を見せてくれた。 あぁ、やはりこの人は雲助の弟子なのだと。
今まで聴き重ねて固まりつつあった師のイメージを上手に裏切って魅せられた思いである。

前回白酒を聴いたのは市馬とのふたり会。
その時に市馬がやったのが 「富久」 であった。 これも比べれば白酒の方が良いのであった。
後学のために他人様のブログで所見も拝読したが、噺の大きなはこびは門下の古今亭版、
志ん生と師の大師匠である馬生の遣り方を併せて踏襲したかたちらしい。
そう云うことに理解が及ぶと更に一層深いところで落語を楽しめるのだが・・・まだまだである。

今回もまた隣人に恵まれず、隣の席の男性が気管支か食道でもお悪いのか、
3秒に一度くらいのペースでゲップと咽を鳴らすのであった。
仲入り直前にそれに気づいてしまった。 もはや 「富久」 はゲップゲップが耳につき・・・残念至極。

それはともかく師の独演会は何度か通っているが、今回は今まででも一二の内容であったと思う。
やはり なかのZERO などより 国立演芸場 と云うことなのだろうか。 どーなの?
聴けば聴くほど白酒に魅了されて行く。 この人は追っかけて行こう。

次の白酒は文左衛門・菊之丞との三人会である。
色々な意味で興味深い会になりそうで、楽しみである。
 
 

  1. 2011/12/13(火) 13:48:08|
  2. 演芸など
  3. | コメント:0
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