七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先での徒然を。

『トゥルー・グリット』 -TRUE GRIT- 於 新宿武蔵野館 1

'69年ジョン・ウェイン主演 『勇気ある追跡』 の再映画化。 監督のコーエン兄弟はリメイクとは考えていないとか。
確かに古き好き西部劇とは少々雰囲気を異にする作風ではあった。


tg
(C) 2010 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.


父親を殺された14歳の少女の復讐劇。 時代劇風に云えば仇討ちものだ。 しかし彼女の本意は仇を正式な法廷で裁くこと。
とても利発で大人顔負けの口舌。 意志の強さが顔つきにも出ている。 しかし可愛い気がないわけでもない。
荒ぶるガンマンたちの中にあってその姿はとても純粋に映る。
もっと云えば、どうもガンマンたちが雑なのである。 いや雑に見えるように描かれているのである。

似たようなシチュエーションでありながら比較の中でいつも思う西部劇と時代劇の差は、
フロンティアに生きるガンマンと秩序仕来たりに生きる侍の持つ矜持の差や死生観の違いなのではと云うこと。
しかし今回はそう云うフロンティアガンマンの粗野な部分と少女の繊細さ、
そしてその少女に緩やかに感化されてゆくガンマンの心の絢が綯い交ぜになった、
ちょっと不思議な世界が心構えとは違う印象を残して終幕に至った作品だった。
評すれば傑作でも秀作でもないが、そこにはドラマがあったし、人間が生き生きしていた。
破天荒なヒロイック(ヒロイニック)でもなければ早撃ちの凄腕ヒーローも出て来ないが、
最低限の秩序の中で荒ぶる普通の人々があの時代あそこには居たのだなと思わせる作品であった。

少女役のヘイリー・スタインフェルド、なかなかの好演。
三つ編みのお下げ髪がかつての日曜夜7時半、日本アニメーションの名作アニメのキャラっぽい。
更に云うと少女時代の蒼井優ちゃんを想わせ、そう思うともうそうしか見えないのだった。
  1. 2011/04/24(日) 15:24:34|
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