七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先でのよしなしごとを。

広くて深い、マテリアルとタイイングの森・・・

先月からポツリポツリと道具や材料を揃え、教本を手元にこの日に備えた。

3月11日、あれから一年と合言葉のように口を揃えるTVを消し、
上野鈴本に寄り道して一之輔の真打昇進披露興行の前売券を買ってから松戸の釣友 Uk 宅へ。
この日、初めて毛鉤を巻くのである。

Uk 宅に上がり込みダイニングテーブルで向かい合う。
普段彼は専用の机でタイイングをしているようだが、二人で巻く為にダイニングが教室となった。
この日 夫人は外出中、食卓に鳥の羽や獣の毛が無造作に並んだのを見たら怒られたかも知れない。

今回は巻き方の違いを覚えるために、
ソラックスダン、フローティングニンフ、クリップルダンの三種類を教わる。
とても不細工だが、自作の喜びを初めて味わう。 特に一つ目が出来上がった時の感慨は一入。
この初めての味は今しかないものだから。
やがてどこまで知識と技術が身につくのか今は分からないけれど、
この最初のひとつは one & only なのである。


0302-01


13時から18時まで、小休止以外は殆ど休まずに巻き続けたのだが、
なにぶん、人生初のタイイングに時間はあっと言う間に過ぎてしまった。

習いながら様々なマテリアルと彼の巻いた大量の毛鉤を見せてもらいつつ、
殆ど頭に入らないたくさんの説明を聞きながら途方にくれつつも気分は高揚していた。
Uk は三年前にフライフィッシングを始めた。
自分は餌釣りを素人域から何とか抜け出ようとしていた時期であったから、
ベテランフライフィッシャー“将軍”を紹介した最初の釣行だけ付き合って後、フライでは後れを取った。
彼はこの二年で随分勉強したようだ。
もともと子供の頃から釣りの経験はあったようだし、凝り性でバスフィッシングも相当の経験者である。
そうしたバックボーンもあって、すっかりフライフィッシャーなのである。

三種、四つを巻いたところで早くもタイムアップ。
最後に Uk がピーコックミッジのデモンストレーションをしてくれて教室終了。
カディスは自分で巻いてみてと宿題が出た。


0302-02


タイイングの森に一歩踏み入れたと云うより、入り口の位置を教えた貰った位のレッスンではあった。
道具の使い方をざっと教わった程度であったが、ここからは暫く独学で知識を得なくては。
まずは疑問・質問すら浮かばない領域から分からないことを知るところまで辿り着かなくては。
今居る所は森の外れ、数本の木が見えているだけ。 森の存在を目で確かめただけなのである。

これからは小机にバイスを常設して隙があれば一つでも巻くようにしよう。
今シーズン初釣行は未定なれど、澗声を耳の奥に思いおこしながら。
 
 
  1. 2012/03/12(月) 14:11:45|
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