七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先での徒然を。

『 喜多八膝栗毛 夏之瞬 』 喜多八独演会 於 博品館劇場 / 平成二四年八月二三日

ぐつぐつ / ろべえ
粗忽長屋 / 喜多八
青菜 / 喜多八

(仲入り)

太神楽曲芸 / 鏡味初音
怪談 乳房榎 -おきせ口説き-/ 喜多八


会場に入る前に “ 銀座三河屋 ” へ寄って煎り酒を買うつもりが、コンビニに寄っているうちにすっかり忘れてしまった。
近所なのでダメ元で仲入りに会場を出て覗きに行ったが、やはり既に閉まっていた。 しまった。

博品館劇場の中央付近(高座と正対する縦列)は高座が見難いこと、この上(この下?)ない。
今回も15番とほぼ真ん中の席番だったのだが、案の定 前席のお客の頭しか見えない。
首を傾げば何とかなるが、そのことで後席のお客の視界が気になってしまう。
今後 博品館では多少後ろになろうとも、端寄りの席が確保出来るまで席取りを我慢した方が賢明であろう。
(因みに次回の 『 喜多八膝栗毛 』 は端寄りが取れている)

昼間池袋で掛けて来たと言ったのは 「 粗忽長屋 」 だったか 「 青菜 」 だったか・・・失念。
「 粗忽長屋 」 を師で聴くのは初めて。 うん、確かこちらを昼間演ったと言った筈。
このシュールな噺に師の頭のてっぺんから抜く声が相性良く楽しい。 殆どくすぐりなし。
「 青菜 」 は先日聴いたばかり。
柳蔭を知っている昨日今日の飲兵衛でない植木屋の女房の言うことがいちいち振るっている。
師の 「 青菜 」 はご隠居宅から帰って来てからの植木屋と女房、建具屋の半ちゃんとの遣り取りがいいのだ。

長講 「 乳房榎 」 をどこまで演るのかと期待したが、やはり-おきせ口説き-までであった。
師の低くて艶のある声で聴く-重信殺し-はさぞ迫力があったろうに、ちょっと残念。
その声をしての浪江の色悪ぶりは “ 地で演っている訳ではない ” と途中言い訳をするくらい填まっていた。
逆に おきせは少々色気不足か。 三十二相揃った美女を思い描くのに、師はちょっとダンディ過ぎた。

はねて夜の新橋へ。 二ヶ月ぶりに美人マスターのところへ顔を出す。
ご無沙汰の夏の間に何度か海へ遊びに行ったらしく、少し日焼けして丸顔が締まって見えた。
ビールで喉を潤してから白ワインをグラスで何杯か貰う。
久々だしボトルにして皆で飲んでも良かったが、少しケチって程々にしておいた。
結局マスターとバイトちゃんにビールを奢ったので、ワイン一本の方が体裁が良かったかも知れない。
23時を過ぎようと云う時分に飲むだけだと4~5人連れがやって来たのを潮時に店を出た。

斜向かいの串焼き屋は休んでいた。下りたシャッターの前で のれん掛けにぶら下がったガラスの風鈴が鳴っていた。
湿った夜風に響く風鈴の音はどこか気だるく、暑い中にも夏の終わりを感じさせ 物憂げであった。


  1. 2012/08/24(金) 13:06:59|
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