七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先での徒然を。

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らくごえいが 於 シネマート新宿 2スクリーン

落語と結びついた映画にも色々な手法がある。
本作は「ねずみ」「死神」「猿後家」を原作に、現代劇三本の構成。

古典落語について自分が常々思っていることは、
きちんと演れば面白いように出来ていると云うこと。
噺の好みは聴き手の好き嫌いで分かれるが、
それとは別の次元で長い歴史の中で修練されることで確立した完成度がある。
その核は外すべきではないだろうし、そうでなければ落語と絡める意味もなかろう。

確かに原作をただ現代に置き換えるだけでは捻りも無く芸も無い。
現代社会の世情にあった何かが持ち込まれてこその作り甲斐だろう。
原作をいかに脚色するか、そこが腕の見せ所であり、こちらの見所だろう。

その点において本作にはピンと来るものが無かった。
確かに原作を匂わすものはあったけれど関係性が希薄、
別にそれぞれの落語と結びつけなくても成り立ってしまう物語だった。
先に書いた落語の核の部分と通じておらず、
原作と切り離せない何か(サゲみたいなもの)まで達していないのがもどかしい。

“もろ落語”な感じにはしたくなかったのか。
ドラマ「タイガー&ドラゴン」の二番煎じと言われたくなかったのか。
何か新機軸の捻りを以って実験的な作品としたかったのか。
様々な模索の末に、拠り所のはっきりしない仕上がりになってしまった感が否めない。


rakugoeiga
(C)らくごえいが制作委員会


観る側が落語聴きかそうでないかで捉え方も違って来るだろう。
良し悪しは別に落語聴きには「ねずみ」「死神」「猿後家」への心構えがある。
では落語を聴かない人、原作を知らない人はどんな感想を持つのだろう。

映画の冒頭と末尾で噺家へのインタビューが流れる。
冒頭は作品への期待について。 そして末尾には感想。
その中で志らくが、これをきっかけに原作となった落語を初めて聴いた人に、
映画の方が面白かったと言われれば本作は成功だと述べていたが、
その言葉には落語の方が当然面白いと云う確信がありありと出ていた。
そう云うことのなのだ。 あのひと言が落語聴きの溜飲を下げたように思う。
しかも悲しいかな、作品の締め括りとして・・・。

終演後、監督とプロデューサーの挨拶があるとは知らなかった。
ちょっと居た堪らず、入れ違いに出て来てしまった。
 
 
  1. 2013/04/21(日) 23:59:31|
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