七人の敵

男、閾を跨げば七人の敵と数多なる素晴らしきものごとあり。 都会から山河海島まで、外出先での徒然を。

『 桂南喬ひとりっきり会 =噺家人生半世紀= 』 於 湯島天満宮 参集殿 / 平成二五年一〇月一八日

権兵衛狸 / いっぽん
そば清 / 馬吉
紙入れ / 南喬

仲入り

粋曲と三味線漫談 / 紫文
火焔太鼓 / 南喬


ひと月ほど前から湯島の飲み屋街で南喬のチラシを目にするようになった。
天神様の参集殿でやる会で、二席とも根多出し。「火焔太鼓」にそそられた。
南喬は昨年十月のらくだ亭で「佐野山」を聴いた一度切り。
丸顔で愛嬌がありどこか五代目小さんに通ずる雰囲気の噺家。
その様子は好みであり、いずれじっくり聴いてみたいひとりであった。

さてどうしたものかと迷っていたところ、湯島の女将からメールが届いた。
添付画像を開くと件の会のチケットで、これ行きます?の問い合わせ。
どうやら地元の店に招待券が撒かれたようだ。
これで決まり。有り難くもタダで聴かれるのだから迷うことはない。

興行主はよく分からなかったが下足番から受付、物売りまで手作り感満点。
なかなか好ましい。客層は幅広く、会場の雰囲気も良い。
座布団と椅子席、空いている座布団の最後列に陣取る。
気をつけていなかったが会の趣旨は南喬の噺家五十周年の記念であった。
祝いの手拭いまでついてきた。 これは嬉しい。
あとで調べると御歳六十六、意外に若い。十六で入門した計算だ。

高座は二席とも良かった。ひとつふたつのくすぐりで全般に大人しめ。
「紙入れ」では新吉とお内儀さんが同衾する前に旦那が戻って来た。
生臭いところがなく、終始品のある運びでじっくり聴かせる。
縁あって気軽に出向いた会であったが、なかなか良い時間を過ごせた。
落語会の情報の乏しい南喬であるが、また見つけて運ぶとしよう。

下足箱から戻って来た100円玉を賽銭箱へ投げ込み天神様に挨拶。
券の御礼がてら女将の店に顔を出す。
ひとしきり酒肴を楽しんだが、馬吉の「そば清」で口が蕎麦になっていた。
店を出て二軒目は近くの蕎麦屋のカウンターへ。
で、だし巻を頼んで中瓶にしたのがいけなかった。
ここに来てのビールでいよいよ腹がパンパンに。もう蕎麦も入らない。
暫く居るとメールしたところ、やがて店を片づけた女将がやって来た。
仕事中は立ちっぱなしで摘み食いも殆どしない。
腹ペコ女将は何やらたくさん注文している。蟹とか頼んでるし…。
隣でもりもり食べるのを横目に、反対隣の素敵な夫婦連れの旦那さんと歓談。
せっかく女将を呼び出したのにそっちのけで車談義。
しかし腹は一向にこなれず。 結局、蕎麦は断念。なんか凄く残念である。
女将がいつの間にか頼んだ日本酒で酔いの方も止めを刺されてお開き。
財布もスッカラカンになりカード可のTAXIをつかまえて船を漕ぎつつ帰宅。
蕎麦に未練は残ったが、なかなか愉快な夜であった。
南喬師、落語人生半世紀おめでとうございます。


  1. 2013/10/19(土) 19:04:11|
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